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男性の不妊症について

7.不妊症に関する公的支援

不妊治療を受ける夫婦は、公的な助成を受けられる場合があります。

2004年度より、都道府県・指定都市・中核市では、不妊治療の経済的負担を軽減するため不妊治療にかかる費用の一部を助成し、国がその事業費用を補助しています。

夫婦の合算所得が730万円未満の方が、実施主体の都道府県等が指定する医療機関において特定不妊治療(体外受精および顕微授精)を受けた場合、1回15万円までを上限とした助成の対象となります(詳しくは各実施主体へ)。

不妊治療に高額な費用がかかるのは、保険が適用される治療が限られているからです。

不妊治療で保険適用となるのは、次のケースです(男性は①のみ)。
①精子の通り道を作る手術(精管形成術)
②子宮内膜症の腹腔鏡検査、薬物療法、手術
③卵子の通り道の造影検査や通気・通水、腹腔鏡検査、手術(卵管形成術)
④排卵誘発剤などの薬物療法

こうした治療によっても妊娠に至らない場合、人工授精や体外受精、顕微授精へと進むのですが、これらはいずれも保険適用外です。

人工授精は身体への負担が少なく、費用も一回2万円前後ですが、体外受精や顕微授精では一回20~50万円程度の経済的負担が大きくのしかかります。

体外受精による出生児は年々増えており、2011年の一年間に体外受精で生まれた子どもは32,426人で、全体の3%を占めています。これまでの累積では30万人以上が体外受精により生まれています。

これに伴って助成額が年々増加する一方、高年齢での妊娠・出産は妊娠高血圧症候群や前置胎盤などのリスクが高く、妊娠・出産に至る確率ともに低下します。2013年8月、不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会は、効果的な助成のあり方として年齢制限を設ける旨の報告書をまとめました。

主な変更点は以下の通りです。

 

現在

見直し案

対象年齢

制限なし

43歳未満

通算回数

10回

6回(40歳以降で開始した場合3回)

年間回数

2回
(初年度3回)

制限なし

通算期間

5年

制限なし

女性の年齢制限と、通算回数において年齢による違いが設けられたのは大きなポイントです。より早い段階での治療を確保するため、年間の回数や通算期間に関しての制限は撤廃されます。

近年、男性の年齢が不妊に与える影響についても様々な報告があがっていますが、今回の見直しでは男性年齢の制限は時期尚早との判断となりました。将来的には検討されるかも知れません。経済的に見ても、やはり早期の検査・治療が必要なのです。

  1. 不妊症とは
  2. 不妊症の半数は男性が原因に関与
  3. 男性不妊の原因とは
  4. 男性不妊の検査の実際
  5. 男性不妊の治療の実際
  6. 乏精子症と診断されて ~男性不妊の当事者から~
  7. 不妊症に関する公的支援

 

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